2004年11月29日

天深く

言葉は、たった一つでも不思議な気配を見せてくれる宝石のようなものだ。
一つ一つの言葉が組み合わされると、そこには見たことのないようなジグソーが出来上がる。
さらに文章は立体的な迷路や城となり、宇宙をも垣間見せるかのようにおぞましい幻想に誘う。


言葉の組み合わせは、通常は、ほとんどが決まっている。
「天」とは「高く」が結合して「天高く・・・」。
しかし何故「天高く」なければいけないかは、誰も知りはしない。

「青ざめた天に深く諸手をグイと差し込んだみたら、
 死体に触れた時のヒンヤリした感じに思わず深く腕組みをし、
 ただただ黙って震えていたのだった。」

「天」は「深さ」を与えられることで、気体の果てにある存在から、
粘性を有した液体へと変化し、その液性は生き物のように我々と「交流」し始める。

そこに「事実」はないか?
いや、事実などいらない。
求めるものはないか?

言葉で遊ぶ者達は、常にその気配を探り、己が言葉の城を作りあげていく。
他人から見れば、それは砂を固めただけの幼稚なものでも、
そんな城でも大切なものなのです。

いえ、本音を言えば、他人から見ればなどとは考えていないのです。

その城を作るのは。
ええ、その城を作るのは、自分が作りたいからですから。
自分が入り込みたい城を作りたいからですから。

まっく記 at 15:33 記事全文
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1. 信向  [ Oceanus ]   2004年11月29日 16:02
帽子を目深にかぶり 颯爽と身を翻し歩く 時にぶつかることもあるけれど 避けることが必ずしもの答えではない 傷つかずに歩めたとしても 僕はそれを望まない 時代を変える そんな大層なことは言わない でも時代は変わる 信念さえ持っていれば

この記事へのコメント

1. Posted by 回廊   2004年11月30日 00:54
>「天」は「深さ」を与えられることで、気体の果てにある存在から、
粘性を有した液体へと変化し、その液性は生き物のように我々と「交流」し始める。

このカンジ、分かります。
無から有を創造していることには違いないのだけれど、まるで死人に命を吹き込むように、それを生きモノにして立ち上がらせ、さらに交流していく営み…。ただの言葉なのに、フシギです。創造に触れて起こる、震動のようなものが、人生を変えてしまうことだってありえるのだし。
いい本(文章)を、読みたいですねぇ(しみじみ)
2. Posted by まっく   2004年11月30日 20:02
回廊さん、こんばんは!

>いい本(文章)を、読みたいですねぇ(しみじみ)

んです。本屋に行って立ち読みしてても、寂しいんです。

昔は、立ち読みしては
「ああ、もうこの本は買わねば!次はいつ会える?!」
みたいに昼飯代まで注ぎ込んで買っては貪り読んだのがナツカシや(笑)。
今や「あ、これいらね・・・」みたいな?(苦笑)
我儘なのかなぁ・・・(クスッ)

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