2004年12月19日

し綴り人の語らい

濁雨の土砂降る日も
旱陽の照る日も
隙間風の凍える日も
白塗雪の積もる日も

 ガツン、ガツン

グイ飲みウヰスキに胃を焼き
咥え煙草に喉を嗄らし
錆びひしゃげたシヤベルを握り

 ガツン、ガツン

掘り出さんものも知らず
掘り方も教わることなく
穴中に響く嘲笑に身を震わせられて
赤い?血にまみれた手で握り締めて

 ガツン、ガツン

これカと想って地上に放れば
いらぬと頭に投げつけ返され
何を掘れば良いかと訊けば
お前が自分で考えろと謂れ

他でも掘ろうかと想えば
青白い大地は呪いを吐きかけ
掘っても良いかと訊けば
勝手なことをするなと謂れ

掘っても無駄だと想い
放られてたシヤベルは不機嫌に黙り
止めても良いかと訊けば
出来るならするが良いと謂れ

 ガツン、ガツン

 ガツン、ガツン

響く歓声をコソリ覗こうとしても
マ暗な穴に慣れた目は何処とも見えず
風に呆けた口を砂利一杯にされて嘲られ
耳鳴る何を掘っている?に脳髄を満たされる

 ガツン、ガツン

 ガツ、ガツ、ガッツン

掘り疲れて這い出せば
ポゥッと座する名無しの群れ
たれぞ、お前どうだと問えば
みな同顔で天を仰ぐ

空も稀には星をまたたかせるので
ホウッと座すれば立つ気も失せるが
何を掘っているのかと問えば
みな同顔で目を丸くするばかり

シンシンと凍る星々に心打たれて見とれていても
やはりどこかで響いている

 ガツン、ガツン

 ガツ、ガツ、ガッツン

 ガツン、ガツン

 ガツ、ガツ、ガッツン

掘ってる音に惚れてるだけかと想うのだが
そんな人間になる化け魔法を
もしや私は迂闊にも?

 ガツン、ガツン

 ガツ、ガツ、ガッツン

 ガツン、ガツン

偽物主義

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